column17 2024

  

  

 2024.3.24

 ★　南京虫 (トコジラミ)  ついに日本来襲 !?

 

　最近話題になってるトコシラミだが、虱ではない、カメムシ目の吸血昆虫である。下手にシラミなどと呼ぶもんだからシラミやダニのようにダニ除けシートや布団乾燥機で退治できると勘違いする人もいる。こ奴らはシラミでない、「南☆京☆虫」である。シラミやダニのような惰弱な虫ではなく、超強靭な耐性生命力をもったモンスター昆虫なのである

 

　その危険性に関しては2010年に南京虫の研究（別項参照）として警鐘を鳴らしたが、嫌な予感が当たって本当に日本でもこ奴らに遭遇する事態になってしまった。電車のシートで見たというネット投稿を見るといよいよ来たかと背筋が寒くなる。たかが虫なのであるが、就寝中無防備な時に血を吸われ、咬痕が強烈な痒みを起こす、それは蚊に咬まれた程度ではない、もう形容しがたい痒みが数日続く場合もある。強い痒み起こすやぶ蚊でも痒み止めを塗れば2-30分で収まるが、翌日持ちこしても痒みが続く、アレルギー体質の人が咬まれれば、より一層の痒みに襲われることになる、またアレルギーなどつゆ知らずの人も咬まれれば皮下のマスト細胞に何らかの刺激ショックを与えて活性化させてしまい、結果それ以後アレルギー体質になってしまう可能性もある本当にやっかいな奴なのである

 

 

　こ奴らとの出会いは、かれこれ30年以上も前にクアラルンプールの中華系ホテルで遭遇したことに始まる。朝目が覚めたら背中や臀部が痒い、蚊に咬まれたかと一瞬思ったが、露出していない服の下、なんでだろうと考えあぐねたが、どうにもわからない。ただベットに問題があった可能性も否めないので、ベットを変えることにした。その部屋は10床のドミトリー、宿泊者６名だったので、空いているベットに移動した。その日の夜、何もないことを祈り眠りについた、翌朝起きると背中をポリポリ掻いている女性がいた、その人は昨夜到着して自分の使っていたベットに入ったツーリストだった。幸いなことに自分が移動したベッドでは何も起こらなかったが、始めに使っていたベッドに何かいるのは明らかだった。彼女と一緒にマットレスをひっくり返して調べてみると、ベッドの足と平床のつなぎ目あたりに小さな虫を見つけた、彼女は舌うちして「BEDBUG!」と言い放った。ここには泊まれないと言って、彼女はすぐにチェックアウトして出て行ってしまった。これが南京虫を初めて目の当たりにして、Bedbugs と呼ばれる恐るべき吸血昆虫だと知った始めの一歩だった　

 

 

　その後も何度か遭遇したが、1-2ヶ所程度刺されるくらいであまり大きなダメージはなかったのだが、ある年南インドのマイソールで全身無数に咬みまくられて精神が崩壊するくらいの目にあったことから、こ奴らの研究に着手することになった。その時はその町で爆発的に発生していた時期にあたり、宿を移っても移ってもどこにでも現れて、夜は眠れず精神も体力も削られ、身心共に疲弊のどん底まで落とされた。特に酷かったのが、チベット人たちが常宿にしていた「Indra Bhaban」、至便性のよいエリアで、吹き抜け構造の４階建て、開放感のある感じの良い宿なのだが、まさに虫の巣窟で全ての部屋が汚染されており、廊下やベランダの長椅子にもいる始末でどこにも座ることさえできないという状態だった。宿のマネージャーに訴えても、もうどうしようないという感じで完全に白旗を挙げていた。それと驚いたことにチベット人たちは咬まれているが、さして気にならないという様子で、時々ポリポリ掻いているが、深刻な気配は一切ないのである。咬まれてもあまり痒みを感じない人もいるらしいのだが、チベット人には虫耐性でもあるのだろうか・・　自分だけがギャギャー騒いでも何ともならないので、諦めて数日滞在してその生態を観察し対抗策を練ることにした

 

　真っ先にやれることは点灯したままにすることだが、個体によってはお構いなしに現れる奴もいる、ベッドのシーツが白であれば容易に発見できる。ベッドの中心に座り、瞑想をしながら待っていれば奴らは現れる、吸血前の奴らは結構早く走る、10匹くらい捕まえて潰したが、そんな程度で済むはずがないので、その日は椅子に座って寝た、椅子の足にココナッツオイルを塗って昇ってこれないようにした。次にビニールシートをマットレスに敷いて座って待ってるとゾロゾロと奴らは現れる、ベットの白シーツまで走り寄ってきた奴を観察してるとビニールシートの上に登るのに苦労している、触手に小さなトゲがあって壁でも平気で上がってくるのだが、シートにそれが引っかからないのか、脚を掻いてる割りには前に進めないようである、奴らはツルツルのビニールの上では這いまわることができない弱点を見つけた、壁とシートを離してシートの端を内側に５cm折って立たせれば奴らは入ってこれないのだ。シートを立たせるには何か支えになる板が必要だが、そんな用意もないし、眠っている間に手足がシートの外にはみ出てしまうので、完全な防備にはなりえなかったが、ある程度の減災はできた。正直な話、こ奴らから逃れることは不可能、せいぜいできるのは被害を少しばかり抑えることしかできないのだ

 

 

　では何の対策もできなのかといえばそうではない。蛇口の口を縛るごとく虫の流入総量さえ減らせば、広範囲に蔓延する事態は避けられる。100人の外国人の内で8人に虫2匹でも付いていれば、千人減らすだけで、160匹の虫の流入を阻止できる。インバウンドを減らせば確実に虫の来襲は抑えられる、水際阻止は無理ではあるが、減災ならできる。現在問題になっている観光公害は、日本の観光資源に対してそのサービスを受ける観光客の数量が上回っているからだ。供給に対し需要が圧倒的に多いのが問題なのである。では供給を増やせばという人がいるが、観光は水物である、何らかの国際情勢の変化で一気に訪日客が減ることもある、あくまでも外国頼みのことなので、国内の労働市場や経済マーケットがそれに依存することは危険である。また観光に依存する国々を見れば、科学技術が優れている国は見当たらない、製造業が育たないのだ、日本は観光立国ではなく科学技術立国であることを忘れないで欲しい。またインバウンドが地方に分散されれば観光客が地域の交通インフラを利用する、そうなれば高齢者が買い物や通院に使うバスが使えなくなる、住民の穏やかな暮らしが脅かされる、恩恵を受けるのはごく一部の観光業者だけである

 

 

　日本の人手不足の問題も、この観光の需要過多が引き起こしている、宿泊業や飲食業、その他観光客が直接間接に関わる業種はすべて人手不足、人材確保のため観光とは無関係の業種からも人材を引き抜くため、全職種で人手が足りなくなる。そして流入する外国人へのサービスに対して外国人労働者に頼るというバカなことをやっている。少子化の労働力不足は、AI化ロボット導入で何とかなる課題で、観光及びその関連産業の需要を減らせば、丁度良い塩梅になり、人材の適正活用ができれば人手不足も解消されるのである。適正活用の方策として一つ大卒者を減らすこと、中国の失業率の高さが報じられてるが、仕事がないわけではなく、大学を増やし過ぎたことで大卒者が増えてしまい、その大卒に見合う仕事がない、それで仕事がないと言ってるのである。欧米の大学は入学するよりも卒業が難しというが、それで学問が好きか勉強が自分に合ってるかがわかる。勉強に向かないものは大学を去り、別の道を進めるようにすれば大卒者も減るのであるが、日本はそうはなっていない。大学補助金を無くして学費と寄付金だけで自立運営できる大学だけを残す、米国の大学は政府の補助金などない、ほとんどが寄付金で運営されている、そのため大学は社会で活躍できる学生、寄付金をだしてくれる成功者を輩出できるように懸命に学生を教導する。日本の大学は公金で養われ甘ったれた状態にある、自立できない大学はすべて淘汰されればよし、官僚の天下りポストのためだけの大学は不要である、少子化で統廃合される学校があるのになぜ大学は潰れないのか。国立大学の文科系学部は全廃、研究費は理化学工学部に集約する施策を求める。工業高校や高専を増やして文科系大学への予算を削減してもらいたい。多様な生き方を掲げるなら大学に行かない選択もある。トヨタソニーに次ぐ時価総額トップ３のキーエンス、創業した滝崎氏は工業高校出身で、一代であれ程の会社を築き上げた、親や学校が進学という定番のレールを子供に敷くのは如何なものだろう

 

 

　日本が安価な国になって誰もが気軽に来れるような状況は、日本の観光の質、サービスおもてなしの質にまったく見合っていない。日本ほど高品質な観光サービスを提供できる国は他になく、訪日客は富裕層に絞り込めばよいのである。質の低い観光客が来れば来るほど日本の魅力が削られていくことを知るべきだろう。祇園の路地で舞子芸子を追っかけて自撮りをする、どこでもゴミを捨てる、私宅に侵入する、路上で飲み食いする、大声で騒ぐ、注意看板があちこちに乱立する、しっとり落ち着いた情緒のある祇園界隈が檻のない動物園のようになっている。本当に日本の文化風情を愛してくれる親日外国人がこれでは離れてしまう。そして観光を装い入国した日本女性が、パパ活ならぬ売春で検挙され、アメリカの入国審査が厳しくなり、日本の若い女性が空港で入国拒否される事案も増えている、悲しく恥ずかしいことだが、これも長く続く円安の副産物とも言える

 

 

 

 

  　　今のインバウンドは間違いなくバブルだ、メディアの煽りに騙されてはいけない。観光客の総量規制でこのバブルを抑える必要がある。方策の一つとして、ヴィザ取得を義務付ける国を増やす、現在中国はGDP２位で韓国よりもお金持ちはいくらもいるのに要ヴィザで、韓国はノーヴィザというのはなぜ？ 貧乏旅行者が多い韓国こそ要ヴィザにすればよいのではないか、ノーヴィザで良いのは我が国との関係性戦略性も考慮しつつ、不法入国滞在者がその国の入国者に対して、年間0.5%以下とか実績数値で決めてもよいのではなかろうか・・　要ヴィザ取得の国を増やすとともにオンラインによるe-visaを導入して取得者に利便性を与えればよい、要はヴィザ取得の手間があっても日本に行きたいという人だけに来てもらえばよいのである

 

　もう一つの策は外国人に対し観光税（入国税入島税など）をかける、各種施設利用料も割高の外国人料金を設ける。JRの外国人限定の割引パスは日本国民は買えなかった、外国人だけが入場料無料の公共施設（奈良県立美術館等）があるが、日本人差別という声は挙がっていない。外国人を優先する国などどこにもない、日本はあまりにもお人好し過ぎる、本来は外国人料金の方を割高にすべきである。*タイワットポーの拝観料は外国人は300B(約1250円)でタイ人は無料である、インドタージマハルは外国人1300R(約2370円)、インド人は245R、インド人にこの理由を聞くと 「歴史遺産含め公共インフラは、自分たちの祖先が築いてきた、タージマハルも数百年間メンテナンスをして今にある、それは何世代にわたる祖先による貢献によるものでその子孫がそのアドバンテージで観覧できるのは当然、何の貢献もしていない外国人が現在必要とされる施設維持のため高めの料金を払うのは当然」 と諭された。日本人の間違った平等主義が、かえって不平等を引き起こしてる。外国人料金があることで日本を避ける層があるなら、オーバーツーリストの削減効果になる、それでも日本に行きたいという人だけに来てもらえばよいのである

 

 

* 外国人料金は途上国だけではない、先進諸国EUも各施設で外国人料金を設けている、パリルーブル美術館の入館料はユーロ加盟国の男女26才未満は無料で、その他の外国人は22ユーロ(約3590円である。外国人料金は差別でもなんでもない、公平正当な価格設定である

 

 

　最後にもう一つは、世界でも類をみない長期に渡るマイナス金利の是正であろう。17年間も続けてきた政策も転換を向かえる時期に来ている、普通に考えれば預貯金利息０円というのが異常な事態なのだ。輸出関連産業はもう存分に円安恩恵を受けたはずである、一部の製造業ばかりが利益を受ける円安よりも、毎日食べる小麦類や飼料肥料資材など輸入品が安くなり、多くの国民が恩恵を受ける円高に移れば、訪日を目論む貧乏旅行者の足も遠ざかるだろう。バックパーカーで安宿を泊まり歩いた経験から、南京虫は確実に高級ホテルより、ゲストハウスやバンガローの安宿にいる。虫の国内流入を少しでも減じたいなら、それなりにコストがかかる国にして安宿から虫を引き連れてくる旅行者の足を遠ざけることである。今後の日銀の追加利上げや米国FRBの動向次第でもあるが、過度な円高も望まぬが、今までの過度な円安から程よい円高に移ることを待ち望む

 

 

　しかし政府自民党には本当に怒りを感じる。途上国支援の一つとして始めた技能実習生、実際は移民労働者ではないか、いつどの選挙で移民の受け入れを国民が同意したのか、まったくもって卑怯な手段である。インバウンド需要も潤うのは一部の観光産業だけである。しかも中国を例にとれば、中国の旅行会社が手配し、中国人経営のホテルや民泊に泊まり、中国人の免税店で買い物し、食事はオーナーも店員も中国人のガチ中華屋へ、在日中国人の白タクで移動する、中国人だけが稼くシステムが既に構築されている。おまけに彼らは所得を申告せずほとんどが脱税している始末である

 

　社会保障にタダ乗りする外国人もいる、生活実態は母国にありながら、日本の経営管理ビザを取得し、一円の税金も払わずに福祉にフリーライドする。出産一時金、児童手当、医療を受ける時にだけ、家族を呼び寄せる手口が横行している。単純に、『今の日本の福祉サービスは我々の先人達の税金やその他諸々の負担で作られた。後から来たあなた達（外国人）が今の日本人と同じ税金、負担、で使うのは理に叶わない。よって、倍以上の負担を負ってもらう』とすればよいのである。殊に健康保険制度は、医療を余り必要としない若い頃から継続して収め続ける事を前提として成り立っている、必要な時だけ高額医療をつまみ食いなんて事を、意図的に大人数でやられては一瞬で崩壊する。この割を食うのは、日本に住み続ける日本人で、外国人のフリーライダー達のせいで、どんどん膨れ上がる医療費と保険料を背負わされる事になる。日本の制度は3-40年以上前のものばかり、数百万の外国人が住むようになった今の状況は全く想定外である、時代の変化に応じて公平公正が担保される制度に変えねばならない

 

　また明らかな脱法行為も露呈しているのに放置している。保険証が病院窓口でノーチェックなのをいいことに一枚を複数人で使いまわす、母国で診察を受けたと称して偽造や水増しされた診療費のレセプトで海外療養費を不正請求する、更には帰国の際に保険料を踏み倒してトンズラする輩もいる、そのしわ寄せはすべて普通の日本人に来るのである。技能実習生による犯罪は身元保証機関及び受け入れ企業の責任もあるのに公表もされない、ヴィザ申請の身元保証は何のためにある？在留資格のための日本語学校はヤンキー漫画の荒れた高校のようで、不良外国人の養成所になっている。役所の出先機関や一部の企業だけが利益を得て、正直真面目な庶民ばかりが割りを食う移民やらインバウンドなんて要らないのである。外国人への生活保護費に1200億円もの税金を毎年投入するおもてなしの国、全ての公共インフラが老朽化しており、近々に再整備しないと大事故に繋がるかもしれないのに予算がないとはどういうことか？平凡に暮らす一般の人々の生活が置き去りにされている、不公平不公正な制度を改革しない政府の無策にＮＯの声をぶつけないといけない

 

 

 

 

 

 

 

※　2010年記載　「南京虫の研究」　は下記をクリックしてください